法廷画と写真の一致率について

日本の裁判において、写真や映像の撮影が許可されているのは、被告人と裁判員が入廷する前までです。そのため、裁判の様子は主に文章によって伝えられることになります。しかし、文章だけで説明するのが難しいことも多々あるため、報道関係者は漫画家やイラストレーターなどの絵のうまい者を法廷画家として雇い、裁判の様子をスケッチさせることが多いです。
法廷画家は傍聴席から裁判の様子をスケッチすることになりますが、写真と同じくらいの正確さで法廷の様子を描くのは非常に難しい作業です。裁判では被告人も傍聴人も裁判官の方を向いて着席しているため、傍聴席側から被告人の表情を見ることは、入廷時以外はほぼ不可能だからです。そのため、法廷画家の多くは法廷内の人や物を正確にスケッチするより、被告人の表情や法廷内の雰囲気を伝えることに重きを置いてスケッチを行っています。
なお、ニュースで大きく取り上げられるような注目の裁判では、記者クラブ側で用意されている席のうちの1つを法廷画家用に提供することがありますが、これは稀なケースです。傍聴希望者が多い裁判であっても特別扱いされることはなく、法廷画家も一般の傍聴希望者と同じように、傍聴券を手に入れるために抽選の列に並んでいます。

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